ミャンマーの国花


ミャンマーの国花(1)は「インド紫檀」

国花は正式に法律などで決められたものは少なく、ミャンマーの国花もその国の代表として国民に愛され、生活の中に溶け込むように親しまれている植物なんだ。

ミャンマーの国花とされているのは、「インド紫檀(したん)」と「タジン」。「インド紫檀」は、熱帯アジアが原産地の背丈が10mほどにもなるマメ科の樹木で、ミャンマーでは「パダウ」と呼ばれて、お正月に行われる水かけ祭りのシンボルとなっているんだ。

花は黄色で、葉っぱの付け根から房のように約5cmほどの花をたわわに集めて咲かせるよ。花は、一日から二日で枯れてしまう一日花と呼ばれる種類だけれど、しぼんだ後にはマメ科特有の豆の入った鞘がぶら下がって、次々と花を咲かせながらも鞘をたくさんぶら下げる面白い様子が見られるぞ。


ミャンマーの国花(2)は「タジン」

ミャンマーの国花とされているのは、「タジン」と「インド紫檀(したん)」だよ。どちらも、特に女性の髪に飾る花として人気があり、長い間、愛されてきた植物なんだ。

「タジン」はタイやスマトラ島、ジャワ島そしてミャンマーが原産地とされて、木の上で生育する着生ランという種類のひとつだよ。ミャンマー語の純粋無垢な花という意味の「Thant Sin Pan」に由来して「タジン」と呼ばれるぞ。弓なりに伸びた長さ約20cmほどの花を咲かせる茎に、20個程度の小さな白色の花を俯き加減に、気品に満ちた香りを放ちながら咲かせるんだ。

ミャンマー王政時代には、王室のランとして、その年の初めに咲いたこの花は王に捧げることになっていて、それより先に平民が髪飾りとして用いることは絶対に許されなかったと言われているよ。